近年合格率が上がっているものの、司法書士試験が合格が難しい資格であることは変わりません。
苦労して資格を取っても、果たして食べていけるのか、司法書士の年収・収入が気になるところです。
司法書士の資格を活かして働く方法としては、主に以下のようなものがあげられます。
- 司法書士事務所に勤務する
- 弁護士事務所(法律事務所)に勤務する
- 企業の総務部・法務部に勤務する
- 独立開業する
司法書士事務所に勤務する
まず、司法書士事務所には、司法書士1~3人の小規模な事務所から30人を超える大規模な事務所もあります。
事務所形態としても、個人事務所なのか司法書士法人なのかの違いもあります。
また、司法書士事務所では、基本的に勤務形態は雇用形態となります。
昔から司法書士の業界では、勤務は独立までの修行の期間という感覚がありました。
そのため、司法書士事務所(特に個人事務所)に勤務する場合には毎月の給与は低めになりがちです。
未経験者であれば、20~25万円くらいが相場です。
経験者・中途採用者であれば、25~30万円スタートくらいが相場です。
(もちろん、事務所によって金額・条件面の差はあります。)
一方で、近年は大手司法書士法人等を中心に役員・幹部としてキャリアを積むという選択肢も出てきました。
ある程度の規模の司法書士法人では、未経験者でもそれなりの待遇がある印象です。
経験者・中途採用者になれば、さらに好待遇の求人も珍しくありません。
弁護士事務所に勤務する
登録した司法書士を雇用することができるのは司法書士事務所・弁護士事務所だけです。
(登録司法書士として一般企業に勤務することは一般的に認められていません。)
あまりメジャーなパターンではありませんが、弁護士事務所で雇用される司法書士もいます。
ちなみに、弁護士事務所での勤務形態としては、業務委託の形態を取るケースがほとんどです。
給与・報酬も司法書士事務所に比べて高めです。
自分も都内の弁護士事務所で業務委託で2年程働いた経験があります。
具体的な金額は言えませんが、一般的な司法書士事務所とは比べ物にならない金額の報酬をいただきました。
司法書士事務所では取り扱えない業務も経験できるため、キャリアップの選択肢として悪くありません。
企業の総務部・法務部に勤務する
近年増えている司法書士の働き方として、一般企業に就職して働くという選択肢があります。
(前述のとおり司法書士登録をして働くことはできません。)
司法書士事務所とは違った形で知識を活用することができます。
活躍が想定される部署としては、総務部・法務部が多いです。
会社法・商業登記法・契約・訴訟関係等様々な業務があります。
(会社の業態・ジャンルにもよって色んな法律・手続きが出てきます。)
自分の得意分野の知識を活かしてやりがいのある仕事ができるなら、一般企業への就職をアリでしょう。
勤務形態としては、雇用の形態がほとんどでしょう。
司法書士事務所に勤務するよりも高い給与を得られるケースも決して少なくありません。
独立開業する
せっかく苦労して取った資格なんだからガッツリ稼ぎたいという方には独立開業という選択肢があります。
独立開業の魅力は何といっても自分が頑張った分だけ金額に返ってくるという点です。
勤務時代と違って時間や人間関係に縛られないため、本当に自分次第で何ともなります。
もちろん、新規の仕事を取ったり、新規の顧客を開拓するのは大変ですが、とてもやりがいがあります。
本人の人脈・経営力次第でいくらでも稼ぐことが可能な選択肢といえます。
資格がある限りやり直しが可能
前述のとおり、司法書士資格には就職・転職・独立開業等様々な選択肢があります。
万が一失敗したとしても、資格がある限り、やり直しがききます。
経験者であれば、最低限食べていけるぐらいの給与は得られます。
司法書士の仕事はとてもやりがいのある仕事です。
資格があれば基本的に路頭に迷うことはありませんので、ご安心ください。